過去

こんなに寝覚めが悪いのは久しぶりのことかもしれない。
もう捨て去る過去などどこにもないというのに、
その記憶に卑屈になってしまう自分がいるようだ。
どこまで逃げても追いつづけてくる覆面の男との
追いかけっこはいつまで続くのだろう。
つかまってしまいたくても、僕が立ち止まると彼も立ち止まる。
いつも一定の距離をとって僕を見守っている。
本当になんとかしたい気分だ。

整備されていないでこぼこのアスファルトの道

まるで蟻の群れが山脈を渡り歩くみたいで

一歩一歩がはかどらない

ああ、靴の底の悲鳴をあげたい気持ちを無視せずに

このまま転んでしまいたいかもしれない

二度と立ち上がれなくなったらどんなに楽だろう

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By GloomyWind 2003/3/15
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